今回は、稲荷神社の総本宮「京都伏見稲荷大社」の紹介です。
京都が世界に誇る観光スポットとしても有名で、海外からの観光客も非常に多い神社です。
京都伏見稲荷大社への参拝を計画されている方は、当記事もチェックして頂けると幸いです。
京都伏見稲荷大社
京都伏見稲荷大社とは
日本で一番なじみ深い神様と言えば、そう「お稲荷様」です!
皆さんのお住まいの地域にも「お稲荷様」をお祀りされている神社があるのではないでしょうか?
そのお稲荷様をお祀りする稲荷神社は、全国には30,000社あると言われており、
その総本宮が、京都伏見にある伏見稲荷大社です。
1,300年もの歴史があり、とても由緒ある大きな神社です。
日本国内だけではなく、世界にも誇る観光スポットにもなっており、世界中からも多くの観光客が訪れる世界で一番有名な神社です。
ご祭神とご利益
京都伏見稲荷大社のご祭神は、
- 宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)
- 佐田彦大神(さたひこのおおかみ)
- 大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)
- 田中大神(たなかのおおかみ)
- 四大神(しのおおかみ)
の5柱とされています。
※神様を数える場合には「柱」を用います。
この5柱様を合わせて稲荷大神として、本殿でお祀りしています。
ただ、稲荷神社なので、メインの神様はやはり宇迦之御魂大神と考えていいでしょう。
ご利益は、全国各地にある稲荷神社により微妙に異なっている場合もありますが、
宇迦之御魂大神は五穀豊穣の神と言われています。
また、農業の神、衣食住の神、商売繁盛の神とも言われており、我々日本人の生活に密接に関係のある神様です。
因みに、伏見稲荷大社のホームページでは、以下のように紹介されていました。
古くは朝廷が、雨乞いや止雨と共に五穀豊穣を願われたり、国の安穏を願われるなど公の願い事が多く記録されています
平安時代には良縁を願ったり、秀吉は母親の病気平癒を真剣に願い、おかげを受けています。
時代が下って商売繁昌・産業興隆・家内安全・交通安全・芸能上達の守護神として信仰を集め、今日もなおこれらの信仰は続いています。
それでは、まず鳥居から拝殿までの道のりを紹介します。
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鳥居~拝殿まで
最寄りは、JR奈良線「稲荷駅」です。
駅の改札を出ると、伏見稲荷大社の鳥居は目の前です。
※京阪本線「伏見稲荷駅」からでも、徒歩5分くらいです。
とても大きな朱色の鳥居で、鳥居をくぐるとまっすぐに伸びた参道が続きます。
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参道を進んで行くともう2つ目の大鳥居があり、その鳥居をくぐった先に手水舎と楼門があります。
まずは手水舎でお清めを行い楼門をくぐると、まず目に入ってくるのが立派な外拝殿です。
さらに、外拝殿の奥には内拝殿と呼ばれる拝殿があります。
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どこの神社でも同じですが、
通常は本殿へ直接お参りできないので、この拝殿と呼ばれる場所でお祈りします。
朱色をメインとした美しい拝殿で、思わず見とれてしまいます。
社殿マニアの私にはたまりません。
それはさておき、
二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)のマナーを守り、心静かにゆっくりとお参りをしましょう!
京都伏見稲荷大社の見どころは「千本鳥居」と「素敵なお狐様」です
伏見稲荷と言えば、やはりいくつもの赤い鳥居が連なった千本鳥居が見どころです。
日本国内どこを探しても、これだけ多くの鳥居が連なった場所は少なく、
とても幻想的で、厳かな雰囲気を醸し出しています。
また、至る所にいらっしゃるお狐様を探して歩いて回るのも、面白いです。
一部ですが、「千本鳥居」と「お狐様」の写真もアップしておきます。
千本鳥居
多くの鳥居が並んでいるスポットこちらから始まります。
拝殿での参拝を終えて、道なりに参道を1、2分進んで行くと、奥宮があり、そのすぐ隣に位置しています。
他の参拝客と同じ方向に進んで行けば、写真を撮るための人で混雑している場所があるので、直ぐに分かると思います。
※私は朝早くに参拝しているので、写真には人混みは写っていません。
鳥居の中を進んで行くと途中で二股に分かれている場所があります。ここからがいわゆる「千本鳥居」と言われるスポットになります。
※こちらも写真スポットになっているので、時間帯によってはかなり混み合います。
千本鳥居とは実際に千本の鳥居があるからではなく、この場合は「千本=たくさん」という意味で使われています。
因みに、鳥居の数の詳細は不明ですが、千本以上はあると言われています。
中はこのような感じになっています。
こちら夜間に訪れた際に撮った写真ですが、夜の千本鳥居も良い雰囲気です。
伏見稲荷大社は夜間参拝もOKです。
京都旅行の際には、昼間だけではなく、夜の参拝もおすすめです。
このような感じで、ご神体とする稲荷山の上まで多くの鳥居が並んでいます。
素敵なお狐様
伏見稲荷大社には、非常に多くのお狐様がいらっしゃいます。
全てを紹介するのは無理なので、有名なお狐様だけ写真をアップしておきます。
まずは、入り口にある大鳥居の直ぐ側にいらっしゃるお狐様です。
今にもダイブしそうな態勢ですね。
こちらは、楼門前にいらっしゃるお狐様です。
内拝殿の前にもお狐様がいらっしゃいます。
とても凛々しいお顔をされています。
内拝殿に向かって左側にいらっしゃるお狐様は、金の「稲穂」を加えています。
お稲荷様と言えば、「農耕の神様」でもあります。
その使いであるお狐様が稲穂を加えている姿は、稲荷神社の象徴と言えるかもしれないですね。
因みに、「巻物」や「玉」を加えているお狐様も多いです。
その辺もじっくりと観察しながら回ってみると面白いです。
「玉」を加えているお狐様です。
最後に、リングを作られているお狐様の紹介です。
こちらは、千本鳥居の開始地点の側にいらっしゃるので、探してみて下さい。
幸せになれるかもしれないですね!
お山めぐりと奥社奉拝所
伏見稲荷の神髄は「お山めぐり」にあり
伏見稲荷の神髄は「お山めぐり」にあります。
「お山めぐり」とは、
ご神体とする稲荷山に設けられた約4キロ程のコースを巡る山登り・山下りで、
所要時間は、おおよそ2時間くらいです。
ちょっとした登山になるので、挑戦される方は短パンやぞうりのような軽装は避けて下さい。
といっても、ガチガチの登山装備で挑む必要もなく、スニーカーに長ズボンで、念の為に水も持っておくといいです。
夏場は、帽子も忘れずに!
で、必ず拝殿でお参りを済ませから千本鳥居をくぐり、まずは奥社奉拝所を目指します。
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奥社奉拝所
奥社奉拝所の裏手です。
私の場合、「お山めぐり」の出発地点は、奥社奉拝所からとしています。
奥社奉拝所で参拝を済ませ、余裕があれば奥社奉拝所の御朱印も頂き、
それから出発です。
「お山めぐり」の途中には、パワースポットと言われている場所も多数あります。
その中でも、おすすめのスポットをいくつか紹介していきます。
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京都伏見稲荷大社のおすすめパワースポット
熊鷹社(くまたかしゃ)
谺ケ池(こだまがいけ)に接して建てられており、社殿が池の中に突き出るようにご鎮座されています。
ご祭神は熊鷹大神で、熊鷹社のある一帯だけ雰囲気が少し変わるのが分かります。
本殿から20分程進んだ場所にあり、「お山めぐり」をされるのであれば、
気づかずに通り過ぎることはないと思います。
こちらは、谺ケ池に突き出た社殿の写真です。
拝殿です。
お参りをする際には、拝殿の向かいにあるお店でロウソクを買ってお供えします。
せっかくなので、私もロウソクをお供えしました。
新池(谺ケ池)
熊鷹社の後ろにある池は新池、または谺ケ池(こだまがいけ)と呼ばれています。
新池の畔に「難切り不動尊」があり、そこから新池へ向かって手を2回叩くとこだまが返ってくると願いが叶うと言われています。
行方不明になった人を探すために手を叩くと、こだまが返ってきた方向にその人を探す手がかりがあるという言い伝えもあるそうです。
末広社
お山(稲荷山)の頂上に位置するのが一ノ峰(上社神蹟)であり、
末広大神をお祀りする末広社があります。
商売繁盛のご利益を頂けるとのことです。
御劔社(みつるぎしゃ) 別名:長者社(ちょうじゃしゃ)
御劔社は長者社とも呼ばれ、加茂玉依姫(かもたまよりひめ)をご祭神としてお祀りされています。
御劔社の敷地内には「焼刃の水(やいばのみず)と呼ばれる湧水の井戸」や「劔石(雷石)」と呼ばれる巨大な岩もあり、共にパワースポットとして崇められています。
焼刃の水です。
劔石(雷石)です。
薬力社(やくりきしゃ)
薬力大神をお祀りされており、名前の通り、無病息災や健康長寿などにご利益があると言われています。
薬力社の側には、薬力の滝と呼ばれる滝があります。
こちらの滝は修行の場になっているらしく、実際に滝行も行えるそうです。
写真の通り、それほど大きな滝ではないので修行になるのかは置いておいて、
興味のある方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか?
薬力社の直ぐ側にはお茶屋さんもあります。
こちらでは、健康たまごを頂くことが出来ます。
1個80円です。
私も、健康を祈って1個頂きましたが、美味しい普通のゆで卵でした。
眼力社(がんりきしゃ)
眼力大神と石宮大神をお祀りされており、目の病気にご利益があると言われています。
また、先見の明を見抜く力や眼力を頂く事も出来ると言われています。
会社経営者であったり、人を採用するような立場の方におすすめのスポットです。
眼力社の隣には、とても特徴的なお狐さまもいらっしゃいます。
アップでもう一枚!
皆さん、ここでも足を止めて写真を撮られており、おすすめの写真スポットです!
白瀧社
白瀧大神をお祀りする白瀧社です。
白瀧社へは、こちらの長い階段を下っていきます。
写真に写っているのは一部なので分かりにくいですが、長く続く階段を4、5分程下らないと到着しません。
で、白瀧社に到着です!
かなり体力を消耗するので注意してください。
※戻り道は、逆に上り階段になるので、さらに体力を消耗します。
敷地内には、白瀧という滝もあります。
おもかる石
おもかる石は奥社奉拝所の裏手にあります。
まず、灯篭の前でお祈りをします。
次に、灯篭の上の石を持ち上げ、予想よりも軽ければ願いが叶う、と言われています。
根上りの松
根上りの松は、奥社奉拝所から歩いてすぐの場所にあります。
根っこが地上に盛り上がっていることから根上りの松と呼ばれていますが、
残念ながら、松の木自体は枯れてしまっています。
ただ、今でも協力なパワースポットとして信じられており、
「値が上がる」ということから株価が上がると言われていて、特に証券会社の方からの信仰が篤いと言われています。
また、「膝松さん」とも呼ばれていて、「根元をくぐったり」「木の肌を撫でた後、体の痛いところを撫でる」と、腰や膝の痛みが取れるとも言われています。
伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)
伏見神宝神社への入り口は、「根上りの松」への入り口の反対側にあり、
少し急な山道を数分程進んだところにあります。
伏見稲荷大社とは別団体の神社ですが、こちらもおすすめのスポットです。
ご祭神は、天照大御神と稲荷大神で、十種神宝(とくさかんだから)をお祀りされています。
また、竹取物語とも縁のある場所とのことです。
東丸神社(あずままろじんじゃ)
東丸神社は、学業成就、受験合格のご利益を頂ける神社で、
ご祭神は、荷田東丸命(かだのあずままろのみこと)です。
京都では、学業成就の神様としてとても有名な神社です。
こちらが拝殿です。
境内には大量の千羽鶴と絵馬も奉納されていて、とても目を引きます。
因みに、こちらも伏見稲荷神社とは独立した神社になります。
荒木神社(あらきじんじゃ)
ご祭神は口入稲荷大神(くちいれいなりおおかみ)で、縁結びのご利益を頂けます。
恋愛はもちろんのこと、就職など様々な良縁を求めて多くの方が参拝されます。
拝殿はこちらです。
こちらの神社では、授与品として「えん結び口入人形」というキツネの人形が有名です。
この人形は家に持ち帰り、願い事が成就すれば、このようにお返しするようです。
初穂料は覚えていませんが、そこそこいい値段だったと思います。
なので、本気で良縁を求めいる方が本気出して祈願されるのにおすすめします。
腰神不動神社(こしがみふどうじんじゃ)
名前の通り、足腰の健康を願ってお参りされる神社で、
腰神不動明王という不動明王をお祀りされているそうです。
神社なのに不動明王をお祀りされているのは珍しいですね。
腰神不動神社へはこちらからお参りします。
中はこのような感じです。
末廣神社(すえひろじんじゃ)
狛犬ならぬ狛蛙(こまがえる)がいらっしゃるのが末廣神社です。
こちらは大日本大道教と呼ばれる団体で、伏見稲荷大社とは別団体になります。
紅葉の時期は奥に見える紅葉がとても綺麗で、
写真を撮るための人だかりができていることもよくあります。
手水舎にも蛙がいます。
こちらが狛蛙です。
こちらの賽銭箱にお賽銭を入れてお参りします。
↓
さらに奥に進むと、また別の鳥居が見えてきました。
奥の階段を上っていくと、祠と大きなお狐様がお祀りされていました。
産婆稲荷(さんばいなり)
産場大明神(さんばだいみょうじん)をお祀りしており、名前の通り「安産」「子授け」のご利益を頂くことができます。
三つ辻から下ってきた場所にあり、ほとんどの方が素通りされているので、見逃さないように注意して下さい。
八霊社(はちれいのやしろ)
こちらも三つ辻から下ってきた場所にあり、伏見稲荷大社とは別団体になるようです。
※産婆稲荷の近くです。
主祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのみこと)で、宇迦之御魂神を守るように十二支の像が八角形の台座の上に配置されています。
時間のある方は、ぜひ自分の干支を探してみて下さい。
他にも、境内には多くの末社、摂社があります。
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京都伏見稲荷大社の奥宮、末社、摂社
奥宮
奥宮は重要文化財にも指定されていて、写真のように3つの参拝場所に分かれているのが特徴で、三社殿とも呼ばれています。
本殿と同じく稲荷大神をお祀りしていることから、摂社や末社ではなく、それらよりも一つ上の格の神社とされています。
白狐社(びゃっこしゃ)
奥宮の隣りにあるのが白狐社です。
命婦専女神(みょうぶとうめのかみ)をお祀りしている神社で、命婦(みょうぶ)とは稲荷のお狐様、専女(とうめ)とは年老いた狐のことを指すようです。
ようは、稲荷大神の眷属であるお狐様をお祀りしている社になります。
こちらの社も重要文化財に指定されています。
玉山稲荷社(たまやまいなりしゃ)
玉山稲荷大神をご祭神としてお祀りしている神社で、
元々は別の場所に、伏見稲荷大社から御霊を分霊されて鎮座されていたのを、様々な理由で伏見稲荷大社に戻されたそうです。
その際、玉山という場所にも鎮座されていたことがあり、それに由来して玉山稲荷社と呼ばれているようです。
大八嶋社(おおやしましゃ)
大八嶋大神をお祀りされており、大八嶋社は写真のように社殿のない神社になります。
場所も分かりにくいので、お参りする際には注意して下さい。
大八嶋とは、本州、九州、四国、淡路島、隠岐島、壱岐島、対馬、佐渡島の8つの島の総称で、伊邪那岐(いざなぎ)と伊邪那美(いざなみ)により創られたと言われています。
田中神社(たなかじんじゃ)
田中神社は境外摂社になり、伏見稲荷大社の境内から徒歩15分くらいの場所に鎮座されています。
田中神社は摂社に当たり、田中明神をお祀りしています。
夜の伏見稲荷大社
伏見稲荷大社は24時間参拝が可能です。
昼間と違った雰囲気があり、夜の参拝もおすすめです。
入り口の大鳥居です。
大鳥居前にいらっしゃるお狐様です。
この角度からの眺めも最高です。
内拝殿の前も多くの人です。
本殿横の眺め素晴らしいです。
少しくらいですが、千本鳥居の中も歩くことができます。
写真には人が写っていないですが、結構多くの人が歩いています。
四ツ辻(よつつじ)
四ツ辻は多くの人で混んでいます。
お店もいくつかあり、こちらでご飯を頂くこともできます。
おすすめは「仁志むら亭」の「にしんそば」です。
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仁志むら亭
関西でお蕎麦と言えば「にしんそば」が有名ですね。
私も大好きで、関西に戻ると時々頂きます。
奥村亭
こちらは「奥村亭」です。
お店の中もとても雰囲気があります。
こちらで頂いた抹茶最中もとても美味しかったです。
御朱印
京都伏見稲荷大社の基本情報
住所:京都府京都市伏見区深草藪之内町68
アクセス:JR奈良線「稲荷駅」より直ぐ、京阪本線「伏見稲荷駅」より徒歩5分
拝観料:無料
駐車場:無料
おみくじ、お守り授与所:7時~18時
拝観時間:24時間可
所要時間:2~3時間 ※「お山めぐり」をしなければ、1時間くらいです